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1998年度作品。イギリス=インド映画。
新教と旧教が対立する16世紀イギリス。腹違いの姉メアリ1世の治世下、エリザベスはロンドン塔に幽閉されるなど不遇の日々を送っていた。姉の崩御後、王位についたエリザベスだが、国際情勢の対立などにより、謀略の渦の中へと巻き込まれていく。
監督は「サハラに舞う羽根」のシェカール・カプール
出演は「バベル」のケイト・ブランシェット。「恋に落ちたシェイクスピア」のジョセフ・ファインズ ら。
エリザベス一世の人生という史実を描いただけあって、歴史もの好きにとってはそれなりに見応えがある。しかしあくまでそれなり、という程度にしか収まっていない。
その最たる原因は、全体的にダイナミズムに乏しいためにパンチが弱く感じること、絵の見せ方が悪いこと、英国史の知識がそこまで深くはないので、いくぶんわかりにくい面にあると思う。
演出次第で何とかなったかもと思うだけに、そのあたりはなんとも惜しい限りだ。
しかし権力闘争の渦にエリザベスが翻弄されていく描写は良かったと思う。
特にラストシーンは見事だ。裏切り、宗教上の思惑等により、命をも狙われる過去をくぐり抜けた末、ラストでエリザベスは女王として生きる決心をする。そのシーンからは、固い決意と同時に、歴史にその名をとどめる女王としての威厳が伝わってくるようだった。
スケールのわりに地味な感はぬぐえないが、楽しむ分には一応及第点といったところである。
評価:★★★(満点は★★★★★)
出演者の関連作品感想:
・ケイト・ブランシェット出演作
「あるスキャンダルの覚え書き」
「バベル」
・ジェフリー・ラッシュ出演作
「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」
「ミュンヘン」
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